ワーグナーとの友情を記念したワイン

トロイチ・ブジネリ家では毎年特に良くできたワインを特別な瓶に入れます。濃いグリーンで、この写真ではわかりませんが、ラベルから上は16角錐のようにカットした形になっています。そして毎年ではありませんが、アントン プジネリさんとワーグナーの友情を記念したラベルを使います。裏のラベルにはアントン プジネリさんにワーグナーが最初に書いた手紙と最後に書いた手紙が印刷されています。ワーグナーは1813年に生まれ1883年に没しています。最初の手紙は1843年でワーグナーが30歳の時に出されています。正にアントンさんが主治医になった年です。最後の手紙は1877年で親交は30年以上続いた事になります。アルネさんの話ではこのラベルを使うのはこれが最後との事でした。

トロイチ・ブジネリ家は音楽一家で、アルネさんの妹さんカロリーネさんはフルートの名手です。カロリーナさんは以前(5、6年前)NHKのBSの番組「真夜中の王国」世界のCampus Lifeで、カロリーネさんの大学生活を紹介した番組が放送されました。その当時、カロリーネさんはデュッセルドルフの国立ロベルト・シューマン音楽大学の6年生で、フルートを専攻していて、フルートの練習風景やアパートでの暮らし、休みで実家に戻った様子などありましたが、今改めて見てみると、訪れているこの家、お母さんのドリスさん、お兄さんのアルネさんなどが映っていて懐かしい?感じがしました。その番組でドリスさんに番組スタッフが質問した事がとても印象に残っています。
「カロリーネさんがどのような女性に成長することを望んでいましたか?」
ドリスさん
「何も望みませんでした。なぜなら希望を持つと子供の未来に枠をはめてしまうことになるからです。」
番組ではカロリーネさんの担当の先生に演奏家となることを期待されていましたが、その後どのような道に進んだかは聞くことが出来ませんでした。
ところで音楽一家の話でした。新しいワインが出来、常連のお客さんにワインの試飲会をする時は家族でクラシックを演奏するのだそうです。

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