なぜ酒になる

2004/7/17 神田和泉屋学園アル中学岩手校
第1回(なぜ酒になる)
しばらくの間実技(?)だけだった岩手校でしたが、久しぶりに新人を迎え、授業を再開しました。授業の内容も大筋は変わりませんがだいぶ整理され内容も変化があり、新たな発見もありました。
【いろいろなお酒】
醸造酒
蒸留酒(元は醸造酒)
混和酒
酒精強化酒

<醸造酒>
飲むためのアルコールは全て食べることが出来るものから造られます。微生物の酵母菌が生きるために糖分を食べ、排泄物としてアルコールと炭酸ガスを出します。
1)原料に糖分があるお酒造りー糖分と発酵ー
 ワイン(果物が原料 果糖)
酵母菌が糖分(果糖など)を食べ→アルコール・炭酸ガス 《単発酵》
2)原料が穀類(糖分が無い)のお酒造りー糖化と発酵ー
ビール(麦が原料)
第1段階 糖化酵素ででんぷん→糖分
第2段階 酵母菌で糖分→アルコール・炭酸ガス   《2段階発酵》
日本酒(米が原料)
ビールは麦のでんぷんを糖化酵素でいったん糖分に変え次にその糖分を酵母菌で発酵させますが、日本酒はお米のでんぷんを麹菌の糖化酵素で糖分をつくるのと、出来た糖分を酵母菌で発酵させることが同時に働く方法で造られます。少しずつ糖分をつくり発酵させていくので材料を全部食べ、アルコール度数も高くなります。  《併行複発酵》
岩手校の勉成さん(白鶯窯)の鉢に活けた贅沢な花、、、


【今回飲んだお酒】
<四季桜 純米吟醸酒 醸造年度8BY>
勉成さんが宮城県芸術選奨受賞 のお祝いにと秘蔵のお酒を持参されました。(こちらがお祝いしなければならなかったのですが^_^;)
ずっと常温で保存していたとの事ですが、さすが花宝、栓を開けて片口に注ぎ始めるととても良い吟醸香が漂いました。片口の中では濃い黄色(山吹色)でしたがグラスでは薄い感じでてりもありました。常温保存のためか多少ひねもありましたが、酸もしっかりしていてごくみもあり後味も良くすばらしい花宝でした。

<上喜元 特別純米 雄町初呑切原酒>

<春霞 純米吟醸初呑切原酒>

雄町初呑切原酒は酸とのバランスも良く雄町独特の甘みやアルコール度数がやや低いせいかやわらかさもありました。特筆すべきは春霞 純米吟醸初呑切原酒(表のラベルがないので?)が今日はずっと飲んでいたいお酒でした。度数が高くきりっとした中にバランスの良い酸とこくがありました。
暑い夏はやっぱり初呑切に限りますね!

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